レース直後の栄養補給については前回紹介しました。今回は、そのあとの栄養補給と食事とです。
Contents
レース直後~2時間以内
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30分以内にエネルギー源を補給(スポーツドリンク、補給ゼリーなど)。
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更衣室を出て2時間以内には、オレンジジュースやヨーグルトドリンク、おにぎり1個程度を目安に軽く栄養を摂取します。
帰宅後の夕食
夕食は外食でも構いませんが、消費した2000〜3000kcalを意識して、バランス良くしっかりと回復を図りましょう。
回復を促す5つのポイント
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消化吸収の良い食品を選ぶ
マラソン後は内臓にもダメージがあるため、消化の負担が少ない食材を選びましょう。 -
たんぱく質をしっかり摂取
筋肉は大きなダメージを受けています。肉・魚・大豆製品などからたんぱく質を補いましょう。 -
エネルギー源を確保
食欲がない場合でも、果物、ゼリー、おかゆなどでエネルギーを摂ることが大切です。 -
五大栄養素のバランスを整える
主食・主菜・副菜・果物・乳製品を意識し、見た目にも彩り豊かな食事を心がけましょう。 -
アルコール・カフェインは控えめに
ご褒美程度なら問題ありませんが、アルコールやコーヒーには利尿作用があるため、水分補給の代わりにはなりません。
持久系スポーツ後は「普段以上の栄養とケア」を
フルマラソンやIronman70.3など、3時間〜6時間を要する持久系スポーツにおいては、身体にかかる負担は非常に大きく、筋肉や内臓、神経系、エネルギー系すべてにわたるダメージが蓄積します。
そのため、レース後は以下のような対応が特に重要です:
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十分なエネルギーとたんぱく質の補給
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内臓に配慮した消化吸収の良い食事内容
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水分・電解質のバランス補給
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睡眠を中心とした積極的な休養
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ストレッチや軽いリカバリートレーニング
こうした徹底したリカバリーの実践が、次のトレーニングやレースへの早期回復につながります。
レース後こそ「免疫力」への配慮を
持久系スポーツのレース後は、エネルギーや栄養素が大量に消費されるだけでなく、一時的に免疫力が低下しやすくなることが知られています。そのため、風邪や体調不良を引き起こしやすいタイミングでもあります。
特に以下の点を意識することが重要です:
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炭水化物とたんぱく質のバランスを意識した食事
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ビタミン・ミネラル類の摂取(果物・野菜など)
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十分な水分補給と電解質の回復
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体温の管理と休息の確保
レース前と同様に、レース後の食事・栄養管理も「競技の一部」として考えることが、回復と次のパフォーマンスにつながります。